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所得控除

 

所得控除とは?


納税者個人の生活状況などを考慮し、合計所得から差し引く金額のことをいいます。
種類は以下の14種類あります。
 
※税改正のため令和3年度より控除額等が変更されました。変更点については、こちらのページよりご確認ください。
 

社会保険料控除


支払った社会保険料を所得から控除するものです。

給料からの天引きや納付書で納付したもの、生計を一にしている配偶者その他の親族が支払う分を自分が支払った金額などを差し引くことができます。


代表的な社会保険料は以下のとおりです。
 
  • 国民健康保険料(税)、健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料
  • 国民年金、厚生年金、農業者年金、国民年金基金、厚生年金基金の保険料
  • 公務員などの共済組合の掛金又は納付金
  • 税務署長の承認を受けた地方公共団体職員の互助会掛金
  • 労災保険及び雇用保険の保険料
  • 船員保険料
  • 租税条約の規定により支払った社会保障制度の保険料
 

控除額


支払った社会保険料の合計額
 

小規模企業共済等掛金控除


支払った小規模企業共済等掛金を所得から控除するものです。

小規模企業共済等掛金とは以下のとおりです。
 
  • 小規模企業共済法に規定する共済契約の掛金
個人経営者の退職金のようなもので、その経営をやめた時に備えるための掛金です。
  • 確定拠出年金法に規定する個人型年金の加入者掛金
国民年金の上乗せ分として年金が給付されるように、自営業者や中小企業の従業員などがかける個人型年金の掛金です。iDeCo(イデコ)などもこれにあたります。
  • 心身障害者扶養共済制度の掛金
障がい者の保護者が死亡や重度障害になった場合に、その障がい者に年金が支払われるように、保護者自身がかける掛金です。
 

控除額


支払った小規模企業共済等掛金の合計額
 

生命保険料控除


生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合に、次の計算式にて算出された額を所得から控除するものです。
 

控除額


一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料をそれぞれ計算し、その合計額が控除額になります。
なお、控除ができる上限額は70,000円です。

 
平成24年1月1日以後の契約(新契約)の控除額
支払った保険料(A) 控除額
~12,000円 (A)の金額
12,001円~32,000円 (A)×0.5+6,000円
32,001円~56,000円 (A)×0.25+14,000円
56,001円~ 28,000円
 

平成23年12月31日以前の契約(旧契約)の控除額
支払った保険料(A) 控除額
~15,000円 (A)の金額
15,001円~40,000円 (A)×0.5+7,500円
40,001円~70,000円 (A)×0.25+17,500円
70,001円~ 35,000円
 

新契約と旧契約がある場合の控除
保険料の種類 適用内容 上限額
新契約のみの控除額 いずれか大きい
控除額を適用
28,000円
新契約と旧契約の
控除額の合計
旧契約のみの控除額 35,000円

 

地震保険料控除


地震保険料、長期損害保険料を支払った場合に、次の計算式にて算出された額を所得から控除するものです。
控除ができる上限の額は25,000円です。

なお、長期損害保険料とは以下の内容による契約のものをいいます。
 
  1. 平成18年12月31日までに行なった契約
  2. 満期返戻金等があるもので保険期間、共済期間が10年以上の契約
  3. 平成19年1月1日以後に契約等の変更をしていないもの
 

控除額

 
地震保険料
支払った保険料(A) 控除額
~50,000円 (A)×0.5
50,001円~ 25,000円
 
長期損害保険料
支払った保険料(A) 控除額
~5,000円 (A)の金額
5,001円~15,000円 (A)×0.5+2,500円
15,001円~ 10,000円

地震保険料の契約と長期損害保険料の契約の両方がある場合は、それぞれ計算した金額の合計額を控除額とします。

※ただし、一つの契約の中で地震保険料と長期損害保険料を支払っている場合は、両方を控除額として差し引くことはできません。地震保険料か長期損害保険料のどちらかひとつを選んでください。
 

ひとり親控除・寡婦控除


ひとり親や寡婦の方の場合、受けることができる控除です。

ひとり親や寡婦の要件は以下のとおりです。
判定の時期は、前年の12月31日の現況によります。


ひとり親控除、控除額:30万円、要件:生計を一にする子がいること。合計所得金額が500万円以下であること。事実上婚姻関係と同様の事情にある者がいないこと。寡婦控除、控除額26万円、要件、夫と離婚し、事実上婚姻関係と同様の事情にある者がいない場合、扶養親族を有し、合計所得金額が500万円以下であること。夫と死別し、事実上婚姻関係と同様の事情にある者がいない場合、合計所得金額が500万円以下であること。
※生計を一にする子とは、総所得金額等が48万円以下で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族となっていない方のことです。
 

控除額


ひとり親控除:300,000円
寡婦控除:260,000円
 

勤労学生控除


次の要件に当てはまる方の場合、受けることができる控除です。

判定の時期は、前年の12月31日の現況によります。
 
  1. 高等学校・大学・専門学校・専修学校・各種学校・職業訓練校などの学校の生徒
  2. 勤労に基づいた所得がある
  3. 本人の合計所得金額が75万円以下
  4. 勤労によらない所得(不動産所得等)の合計所得金額が10万円以下
 

控除額


260,000円
 

障害者控除


本人が障がい者である場合や、配偶者や扶養親族に障がい者がいる場合、受けることができる控除です。

判定の時期は、前年の12月31日の現況によります。
 

控除額

 
障害者控除額
区分 主な区分内容 控除額
一般障害者 身体障害者手帳:3級から6級
療育手帳:B・C
精神保健福祉手帳:2級・3級
愛の手帳、みどりの手帳、愛護手帳:3度以上
260,000円
特別障害者 身体障害者手帳:1級・2級
療育手帳:丸A・A
精神保健福祉手帳:1級
愛の手帳、みどりの手帳、愛護手帳:1度・2度
300,000円
同居
特別障害者
本人または配偶者等と同居をしている
扶養親族に特別障害者がいる場合
530,000円

※介護保険の要介護・要支援の認定を受けている方は、障害者控除の対象となる場合があります。対象となる場合は認定書を発行します。詳しくは、介護保険の税控除に関するページをご確認ください。 
 

配偶者控除・配偶者特別控除


配偶者を扶養している場合、所得金額に応じて受けることができる控除です。

配偶者の合計所得金額が48万円以下であれば「配偶者控除」、
配偶者の合計所得金額が133万円以下であれば、「配偶者特別控除」が受けられます。

ただし、控除を受ける本人の合計所得金額が、1,000万円を超える場合には適用されません。

判定の時期は、前年の12月31日の現況によります。
 

控除額

 
配偶者控除・配偶者特別控除の控除額
  納税者本人の合計所得金額
900万円以下 900万円超
950万円以下
950万円超
1,000万円以下









【配偶者控除】
48万円以下 70歳未満 33万円 22万円 11万円
70歳以上 38万円 26万円 13万円
【配偶者特別控除】
48万円超95万円以下 33万円 22万円 11万円
95万円超100万円以下 33万円 22万円 11万円
100万円超105万円以下 31万円 21万円 11万円
105万円超110万円以下 26万円 18万円 9万円
110万円超115万円以下 21万円 14万円 7万円
115万円超120万円以下 16万円 11万円 6万円
120万円超125万円以下 11万円 8万円 4万円
125万円超130万円以下 6万円 4万円 2万円
130万円超133万円以下 3万円 2万円 1万円

 

扶養控除


親族を扶養している場合、控除を受けることができます。
 
扶養控除額
区分 年齢 控除額
年少扶養親族 15歳未満 0円
一般扶養親族 16歳以上19歳未満、
23歳以上70歳未満
33万円
特定扶養親族 19歳以上23歳未満 45万円
老人扶養親族 同居老親等 70歳以上 45万円
上記以外 38万円

※ 同居老親等とは、70歳以上の扶養親族のうち、本人もしくは配偶者の直系尊属(父母・祖父母等)で同居している方です。
 

基礎控除


合計所得金額に応じた金額を、一律に控除するものです。
 

控除額

 
基礎控除額
合計所得金額 控除額
2,400万円以下 43万円
2,400万円超2,450万円以下 29万円
2,450万円超2,500万円以下 15万円
2,500万円超 0円

 

医療費控除 


医療費を多く支払った場合、一定額が控除されます。

通常の医療費控除とセルフメディケーション税制のいずれか一方を選択し、控除します。
詳細については、医療費控除のページをご覧ください。
 

医療費控除


自分や生計を一にする親族の医療費を多く支払った場合、一定額が控除されます。

支払った医療費が10万円以上、または、総所得金額等200万円未満の場合は、その5%以上を支払った場合、適用できます。
 

医療費控除の控除額


医療費控除額(最高200万円)
=(その年に払った医療費の額 - 保険金等で補填される金額※1)-10万円※2
 
※1 出産一時金、高額医療費、生命保険契約などに基づき支給される入院給付金など
※2 総所得金額等が200万円未満の場合は、その5%相当額
 

セルフメディケーション税制


健康の維持増進・疾病予防などの取り組みを行う方が、一般の医薬品を購入した時、一定額が控除されます。
 

セルフメディケーション税制の控除額


医療費控除額(最高88,000円)
 =(その年に払った医薬品の額 - 保険金等で補填される金額)-12,000円
 

雑損控除


日常生活に必要なものが災害や盗難などで損害をうけた場合、一定額が控除されます。

対象となる損害の発生原因は以下のとおりです。
 
  1. 自然災害(震災、風水害、冷害、雪害、落雷など)
  2. 火災、火薬類爆発などの災害
  3. 害虫などの災害
  4. 盗難
  5. 横領
※詐欺、脅迫は対象外です。

損害を受けた資産で控除対象となるのは、生活に通常必要な資産のみです。
事業用の資産や趣味・娯楽等の目的で所有されるものは対象にはなりません。
 

控除額


「損害金額ー保険金などで補てんされる金額ー(総所得金額等×10%)」または「災害関連支出の金額ー5万円」のいずれか多い方の金額

※損害金額=損害を受けた直前の資産の時価ー直後の資産の時価
※災害関連支出=災害により滅失した住宅・家財などを取壊し、除去するために支出した金額
 








 

掲載日 令和3年7月30日 更新日 令和3年9月17日
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